谷埋め盛土関連の業務報告書
(2021年4月21日に情報公開請求で得たものなので、個人情報に関わる部分は非公開となっています)
行政文書開示決定通知書に非開示の部分の理由が書かれています(主に個人情報部分)。
2021年3月12日 情報公開請求
2021年4月12日 行政文書開示決定
2021年4月21日 開示(国都安第1-1及び1-2号)
(第1-1号)大地震時における宅地盛土の被害に関する調査業務 報告書
(NPO都市災害に備える技術者の会 実施業務)
 
  業務目的:本業務は未曾有の宅地災害を引き起こした阪神・淡路大震災等を事例として、被災した盛土宅地に関する情報収集や追跡調査等を行い、大地震時に変状の危険性の恐れのある盛土宅地の特性や復旧手法等をつまびらかにすることを目的とする。

業務内容:本業務では下記の内容についての調査を実施する。
(1)阪神・淡路大震災により被災した盛土宅地に関する情報収集とその分析
(2)盛土造成宅地の分布状況の把握に関する調査、検討
(3)盛土の危険度判定手法に関する調査
(4)報告書のとりまとめおよび作成

業務期間:平成17(2005)年7月20日〜平成17年9月30日

業務監督機関:国土交通省都市・地域整備局 都市計画課 開発企画調査室

業務実施:特定非営利活動法人 都市災害に備える技術者の会
〒651-14 兵庫県西宮市すみれ台3丁目1番地(有限会社太田ジオリサーチ内)
TEL 078-907-3120 FAX 078-907-3123
e-mail:office@toshisaigai.net
 (第1-2号)平成17年度谷埋め盛土造成地の危険度評価・安定解析手法
に関する検討報告書
(社団法人日本地すべり学会 実施業務)
  宅地谷埋め盛土の地震時地すべり関する検討委員会設立趣意書(案)
平成17(2005) 年11 月18 日
(社)日本地すべり学会

委 員 長
沖村 孝 神戸大学教授

委 員
土屋 智 静岡大学教授
二木幹夫 (財)ベターリビング筑波建築試験センター所長
釜井俊孝 京都大学助教授
宮城豊彦 東北学院大学教授

幹 事
山田雅一 日本大学理工学部建築学科
太田英将 (社)日本地すべり学会(太田ジオリサーチ)
大角恒雄 (社)日本地すべり学会(日本工営)
濱崎英作 (社)日本地すべり学会(アドバンテクノロジー)
笠原亮一 (社)日本地すべり学会(日本工営)
榎田充哉 (社)日本地すべり学会(国土防災技術)

事務局
山崎孝成 (社)日本地すべり学会 研究調査部

国土交通省
渋谷和久 国土交通省都市地方整備局都市計画課開発企画調整室長
廣野一道 国土交通省都市地方整備局都市計画課開発企画調整室課長補佐

平成7年の兵庫県南部地震時に仁川地すべりをはじめ,谷埋め盛土が液状化を起こし,土砂流動(地すべり)が発生しています。移動速度が早いため人命をも奪う災害となり,社会的にも注目された土砂災害でした。この地盤災害に対し,(社)日本地すべり学会や(社)地盤工学会の会員が中心となり研究を進めた結果,以下のような事実が判明しつつあります。

谷埋め盛土が地震時に土砂流動(地すべり)を起こす主な要因

@ 震度6以上の地震

A 盛土厚Hと谷埋め幅Wの関係が W/H >10 の場合

平成16 年10 月23 日に発生した新潟県中越地震により,長岡市の高町団地・鶴ヶ丘団地など5箇所の団地においても,谷埋め盛土の地すべりが発生し,兵庫県南部地震災害との共通性もあることが判明しています。

今後発生が予測されている東海,東南海および南海地震や発生が切迫していると予想されている宮城県沖地震に際しても,谷埋め盛土の液状化による地すべりが発生する可能性は極めて高く2011年東日本大震災で現実化,このままでは再び尊い人命が失われることも予測されます。したがいまして,社会に貢献する役割も担っている学会としても,地震時の谷埋め盛土の地すべり発生メカニズム解明とハザードマップの作成は急務と思われます。

このため,地震時の谷埋め盛土の地すべりメカニズム解明と防止工法の検討およびハザードマップ作成手法の検討を行い,これらの成果をもって国土交通省の都市計画課をはじめ,宅地防災に関わるすべての省庁・地方公共団体の危機管理に資することを目的として,学識経験者からなる「宅地谷埋め盛土の地震時地すべりに関する検討委員会」を(社)日本地すべり学会内に設置することになりました。    

<公開資料>
1-1.平成17年度谷埋め盛土造成地の危険度判定報告書
1-2.平成17年度谷埋め盛土造成地の危険度判定 第1回委員会資料
1-3.平成17年度谷埋め盛土造成地の危険度判定 第1回委員会速記録
1-4.平成17年度谷埋め盛土造成地の危険度判定 第2回委員会資料
1-5.平成17年度谷埋め盛土造成地の危険度判定 第2回委員会速記録
 
 
 
 
【 参 考 資 料 】 
宅地造成等規制法等の一部を改正する法律案(閣法第12号)に関する参考資料
第164回国会(常会)・平成18(2006)年3月
参議院国土交通委員会調査室
  2006年(平成18年)3月に立法府の国会議員に法案説明のために作成された資料(法律成立時の説明とガイドラインの乖離がよく分かる資料)

1.法律案の概要等
2.造成宅地の安全の確保に係る関連資料
3.住宅金融公庫の特別割増による建築物の安全の確保に係る関連資料

【総合的な宅地防災対策に関す検討会】
座長:太田秀樹(東工大)
法律制定まで、「すべり面が液状化することを前提に」していたこと、および「2次元法はこの現象の説明には適さない」ことが明確に記載されている。
2022年4月6日衆議院国土交通委員会の質疑の動画記録
盛土規制法に関する国土交通大臣答弁
「液状化することを前提とすることを盛り込んだ基準を作成する」 
 
画像をクリックするとビデオを見ることができます
後藤祐一君:大臣、これは今回の法律で技術的基準を見直すと思いますが、根本的に変えていただく必要があると思うんです。これについてはですね、あの前回の宅造法改正の時に国土交通省の委託業務で「大地震時における宅地盛土の被害に関する調査業務報告書」あるいは「平成17年度谷埋め盛土造成地の危険度評価安定解析手法に関する検討報告書(上の2つの報告書です)。こういったものでこういった懸念点をクリアしたような分析がなされていて、例えばですね、あの深さ分の幅が非常に大きいとずるっと落ちやすいとかですね、あるいは側方、横のですね、盛土の横の方の摩擦力をどう考えるかとかですね、こういった多面的な基準というのを提案されてるようなんです。それについていろんな評価がなされてますが、残念ながら前回の宅造法改正のときは、こういったこの報告書がほとんど無視されて現行基準ができてるんです

斉藤国土交通大臣:今、その地山のですね、表面の液状化等についてはまさにおっしゃる通りだと思います。そういうものを盛り込んだ基準にしたいと思います

後藤祐一君:今の大臣の答弁は政治家としての答弁だと思います。現行基準では駄目だという答弁なんですよ。すごい大きいんですよ、これは。
報 道 記 事  
  逢初川土石流災害対策検討委員会関連
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-350/sabouka/r3_aizomegawadosekiryuukannrenn.html 
【委員】
沢田和秀 岐阜大学工学部附属インフラマネジメント技術研究センター教授(公益社団法人土木学会中部支部)
小猛司 名城大学理工学部社会基盤デザイン工学科教授(公益社団法人地盤工学会中部支部)
今泉文寿 静岡大学学術院農学領域教授(公益社団法人砂防学会東海支部)
液状化しない前提を転換、国交相が開けた盛り土規制の「パンドラの箱」
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01268/

後藤議員は、「現行の技術的基準では(液状化に)配慮することが望ましいといっているだけで、安定計算のガイドラインに入っていない」と指摘。「盛り土や地盤が液状化することを前提にした基準を作ると言えないか、大臣」と迫ると、斉藤国交相は「地山の表面の液状化などについては、まさにその通りだと思う。そういうものを盛り込んだ基準にしたい」と答弁した。
  盛り土崩落の誘因は地下水流入、熱海土石流で県検証委が中間報告
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01263/ 

逢初川は周囲の谷よりも深く、もともと地下水が集中しやすい場所だった
。特に、北側に隣接する鳴沢川流域からの流入が容易だったと考えられる。鳴沢川には、岩戸山が約6万6000年前に大規模崩落した際の土砂が厚く堆積している。これに対して、逢初川では流入した地下水が谷で地表に出て浸食が進みやすかった。

逢初川の源頭部付近には、パイピングホールのような流出孔がある。逢初川の源頭部への地下水の流れは、パイピングホール内のような局所的に透水係数が大きいところを通る水の影響を大きく受ける。加えて、盛り土と地山の境界部にも透水性の高い層が局所的に存在する